幼児が、急に片腕を動かさなく成った時(肘内障)
よく、乳児から、小学一年生位の子供が、突然、『腕が痛くて動かせない、触らせない。』とやってくる。
よく話を聞くと、
- 誰かに腕を引っ張られた
- 鉄棒にぶら下がった
- バンザイをさせられた


というのが、ほとんどである。親がよくみていない時になることもあって、はっきりしない場合がある.
実態は以下のようである。


正常
肘内障
輪状靭帯が、逸脱しているのがお分かりだろうか?



- 肘の外側のとう骨頭というところを触れながら、(親にも触らせる、親の指を通してもクリックは触れる。)
- 手のひらを、上に向けた状態から、下に向けた状態に捻る(回内という:実際は過回内まで)と、
- クリックが触れ、一瞬痛がるが、その後、大抵は、痛みがなくなる。
- バイバイさせたり、親から引き離して、親の方に手を伸ばすかを確認する。言葉がわかれば、痛みがないか、無くならないまでも、動かせる事を確認する。
- その後親に説明する。小学校にあがる位まで引っ張れば、繰り返す可能性のある事、手首でなく肘の部分を持つようにする事等説明する。
- 肘内障の整復の仕方を一応親にも説明すべきと考え、実行している。
余りにも簡単に治るので、不思議がられることがよくある。
実態は、輪状靭帯の一部が、関節にはまり込んでいるので、回外しても、戻りそうだし、初めは、回外する事を教えられたが、過回内法を教えてもらうまで、入ったか入ってないか分からないことが多かったと記憶している。
最近二例程整復不能例があった。一例は、専門医に紹介したところエコー下にかなりの音と共に整復された様です。もう一例も同じ専門医に診てもらいましたが、整復できなかった様です。